第45回鳥取県民短歌大会が11月6日(日)に琴浦町赤崎地区コミュニティセンターで開催されました。
今回の大会を開催するにあたり、10月21日(金)に発生した震度6弱の鳥取中部地震の影響により、当初予定していた倉吉未来中心の会場が使えなくなりました。
急ぎ代わりとなる会場を探しましたが、倉吉市内の施設は全て使用不可能の状況でした。
そこで緊急の実行委委員会を招集し検討を重ねた結果、余震の続く震源地から少しでも離れた安全が確保出来る場所での開催の声が多く聞かれました。また東部・西部からも集まりやすい中部地域での開催も折り込まれました。これは主催者サイドからではなく参加者の観点からの意見でしたので、最終的にこの方針に従い会場を求めました。
幸運にも開催日当日に琴浦町赤崎地区コミュニティセンター(旧赤崎庁舎)が空いており、ここを会場にすることが決定いたしました。
突然の会場変更により、どれ位の参加者があるものか不安を隠しきれませんでしたが、当日は130名もの出席者が県東部・西部より集まり胸をなで下ろした次第でした。
さて、短歌大会の午前中は3つの会場に別れた分科会での出席者の作品を中心に、2人の講師(審査員)の助言を頂きながら2時間をかけて1首1首を具体的に合評し合いました。午後からは、日本の歌壇界を代表するお一人である髙野公彦先生をお招きし、「短歌と、こころ」というタイトルの講演に耳を傾けました。近世(明治)から平成(現代)ににかけての歌人の作品28首を具体的かつ多種多様に解説していただきました。
歌の面白さ、発見、人生観、大和言葉の大切さ、可能性など多くの示唆に満ちたお話をお伺いすることが出来ました。
それから表彰式に移りました。地震後の対応に追われるお忙しい中を倉吉市議会議長の高田周儀様にご臨席たまわり、会場は感激と感謝の気持ちに包まれました。
中ノ郷小学校4年・山口せうさんの「るす番のできないカブト虫3びき東京からつれてきたいとこ」など小・中・高校生の部。出雲市の米田千賀子さんの「教誨師つとめし夫の縁にて岡山の茄子どっさり届く」など一般の部の各受賞者に賞状が手渡され、無事に大会を終了することが出来ました。
最後に、このたびの地震により被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
大変な事態にご苦労も多いでしょうが、一日も早い平穏な生活に戻られることを心からお祈りいたします。来年の県民短歌大会は、復興が叶った倉吉市で必ず開催することをお約束いたします。