2018 ごちゃまぜ講座を終えて

2018年 ごちゃまぜ講座を終えて
文芸分野座長 牧野 芳光
連日の猛暑のなか、会場のさざんか会館にお集まり頂いたのは、
80名を超える短歌・俳句・川柳を親しまれる方々でした。
高齢化が各分野とも危惧されておりますが、趣味を持っておられる方は生き生きとされており、目が輝いています。文芸分野三分野が一堂に会する機会はそうあるものではありません。集まった方が、自分の分野の作品と他の分野を考え、投句することは、他の分野楽しみも苦しみも多少なりとも味わうことが出来たのかと思います。
作品の選考の間には二胡の演奏で、和やかな空間を醸しだしてもらいました。
来賓に鳥取県地域振興部文化政策課長池上祥子氏にお出でいただき花を添えていただきました。また、県文連事務局はじめ、各分野で協力していただき、よりスムーズに進行できましたことをお礼申し上げます。
来年は会場が米子に予定されています。三分野が一堂に集まることはこの講座しかありませんので、どうか次回も大勢の方の参加をお待ちしています。
2018年度ごちゃまぜ講座 (お題「虹」) 受賞作品
「川柳」
最優秀賞
虹色に咲いてあなたをおどろかす 上田 宣子
優秀賞
妹に向かって虹を投げている 門脇 かずお
ひと言に縋って虹を渡りきる 前田 三津子
虹 賞
ちようど今虹の真下に僕はいる 成田 雨奇
大あくびの虹にのまれた山と街 公納 幸子
インスタ映え考えたのか今日の虹 野島 綾子
「短歌」
最優秀賞
広げたる薬数うるテーブルに 七色揃い虹となりたり 湯浅 俊久
優秀賞
ありし日の友が挿し木をして呉れし 紫陽花に水やれば虹立つ 長石 幸子
始まりも終りの時さえあいまいな 虹のかたちに父を重ねる 野島 綾子
虹 賞
虹を見し歌は憶えず 啄木はここに何見き立待岬 池本 一郎
雄弁に未来図語るかたわらで 君と観ている虹のレプリカ 斉尾 くにこ
沖縄の6・23忘るなと 焼かれし洞には虹色の鶴 塚田 和喜
「俳句」
最優秀賞
虹見ては遠くの子等に思い馳せ 浅井 ゆり子
優秀賞
空晴れて手術する子と大虹を 岸下 澄江
虹を見し場所を告げあふ夕ご飯 野田 哲夫
虹 賞
虹架かる足取り軽い一日あり 𡵅本 津砂
虹立ちて心の靄の消えにけり 田中 和子
虹架けてお日柄も良く婚の列 尾田 美智子
スポンサーサイト