第27回 観世流・宝生流・喜多流 合同 能楽祭 [ 報告 ]
第27回 観世流・宝生流・喜多流 合同 能楽祭
令和2年12月6日(日)米子市文化ホールで開催された能楽祭は、米子、倉吉、鳥取と3地区を毎年巡回し県内に古典芸能「能」を広く普及しようと続けている。来年は、倉吉地区の番ですが数名残っていた地区会員の老齢化が極まり、会場準備等の重責に無理は出来なくなり、飛んで鳥取地区で開催することにしている。当日は、ここ数年定番となっている「ワークショップ:謡(うたい)、仕舞(しまい)、鼓(つづみ)」と「リレー能:竹(ちく)生(ぶ)島(しま)」に、今回から「共通連吟(れんぎん):紅葉狩(もみじがり)」、「共通仕舞(しまい):松風(まつかぜ)」を加え、三流派の特徴について客席との意見交流を試みたが、主催者側の解説の一方通行に終わった。それでも、折角だから、ぜひ披露したい曲もということで、仕舞「大江山(おおえやま)、野宮(ののみや)」と独調(どくちょう)「善(う)知(と)鳥(う)、清(きよ)経(つね)」の自由発表を加えた。
今後は、共通連吟と共通仕舞は続けても客席との意見交流の工夫が必要であり、ワークショップも中身に進化が欲しく、リレー能も3曲「羽衣(はごろも)、船弁慶(ふなべんけい)、竹(ちく)生島(ぶしま)」が3周目に入り、1部分でも熟達の片鱗が見られるよう精進が望まれる。 (鳥取県能楽連合会 会長 近藤 光)

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